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126「雄牛」と「象」(米選挙余話2)
教授は反ブッシュ
アメリカの外交に関する学者・専門家は公開状を発表、ブッシュ大統領の外交政策、とりわけイラク戦争への参加について反対の意を示し、その転換を求めた。「我々は政府に対していまや深い穴に落ち込み、そこから抜け出ることが出来ない状態だと忠告してきた。」MITのリチャード・サイマレス教授はこう説明する。
この行動をしたのは40の州の150以上の大学の学者で、ペンタゴン、国務省、、国家安全委員会などの経験者も含まれる。
署名者の中には、ハーバード大学のジョン・ウォマック、シカゴ大学のサスキア・サセン、コロンビア大学のリチャード・K.ベッツ、カリフォルニア大学のジョナサン・フォックスらがいる。
(041014La Jornada)
127電力危機で10年後退、キューバ
キューバを揺り動かしたのはわずか11分だった。5月5日のその11分の間に、火力発電のボイラーの機能が急激に低下し、オペレーターはそれを阻めなかった。これに続いて機器類に連鎖的な衝撃が走り、電気系統の危機となってキューバの弱点を露呈した。フィデル・カストロは、3日間にわたって国営のテレビとラジオに登場し、国民に対して問題を説明しなければならなかった。
エネルギーの停止は、もう数ヶ月前からキューバを責め立てていた。
夜明けの暑さで破られる睡眠、余り冷えずに水がたまってしまう冷蔵庫、消えた信号の周りにひしめく車、やむなく上がる階段、冷房のない窓の閉まった店の熱風、家の中の暗闇に背を向けて道ばたでする会話、点かないテレビ、どこから始めってどこに行くのかわからない道路と交差する車のライト、そして、何よりも大きな影響は生産、農業、観光、サービスの産業で顕著だ。
電力で評価すると、キューバ人の生活は10年後退した。「電力発電連合」のフアン・マヌエル・プレサ部長は、放送の中、カストロの前で、80年代の終わりに設置した、今回故障したものとほぼ同じ能力の発電機を使っても、エネルギーの供給は50%であると説明した。これは1993年、1994年と同じ水準である。当時と同様、停電は国民にとって敏感な問題である。
三夜続いた番組の中で、カストロは政治や経済とは別の事柄を国民に語った。
いつものグリーン・オリーブの制服を身につけ、両手の人差し指を胸に触れながら言った。「私はこのシステムの弱点を意識していなかった。」
今回の危機に関する技術的な説明はこうだ。故障したフランス製の発電機アントニオ・ギテラスは、他の電力網に比べて効率が高い。しかし、致命的な故障が起こる以前に、この最新鋭のプラントは、使っているキューバ産石油が塩分と硫黄分に富んでいるため、その汚れによって効率が落ちてきていた。
「この宝石は」(カストロはこのプラントをこう呼んだ。)三ヶ月ごとに止めて、クリーンにしなければならない。5月の故障の原因であるタービンの回転子の曲がりを修繕したが、そのとき認識していなかった新たな不具合が、この産業の頭脳の問題を長引かせた。そして最終的には、唯一の出口は送電を止めることだった。
「単一のプラントの起こした問題が電力システム全体の問題になるのは、システムが弱体だということだ。」カストロは言った。そして、「間違いを犯すことはいつも起こりうる。」議長自身が詳しく話し、専門家に有り余る質問をして、番組にリズムを与える。その上でこう発言した。「我々全員が自己批判すべきだ。」
副大統領のカルロス・ラヘは、経済チームの中では控えめで、参加した番組の中でも話が直接的で簡潔だ。彼は関係者を擁護した。操業関係者は決定的な兆候に気づかなかったが、なすべきことをしていたと。
また副大統領は、この非常に厳しい情勢の10年間の間に100万家庭を電化した結果、その消費は上昇し95.6%の家庭に電気が届いているとし、この数字はラ米平均の86%を上回っていることを聴取者に思い起こさせた。これは全て借り入れなしで実現したことである。全てキューバ自身の力でであると。副大統領はさらに言う。「責任は全員にある。主に、我々に責任があるが、彼の責任ではない。」彼とはカストロのことだ。
キューバの指導者カストロは、国民のために新しい話題を考えながらしばらく間を置いた。国産の石油を使うためにプラントを転換したとき、おそらく十分な計算はなかったのだろう。今回がこの部門にとって三回目の技術的大変革だった。
キューバは、これ以前、ソ連とその欧州の同盟国が送ってきたプラントを設置したとき、アメリカ製プラントを廃棄しなければならなかった。この社会主義国製のプラントは効率の悪さから、撤去しあるいはキューバで大修繕をしてきたものだ。
国産石油を使うことによって、この10年で1億5000万ドルを節約してきたとプレスは説明する。90年代の終わり頃まで、エネルギーの自給率は上昇し70%に達した。「我々は国産の重油を消費していることを話しながら喜んだものだ。」カストロは言った。しかし、硫黄の多い石油の弊害から起こった問題が話を違ったものにした。
さらに大事なことは、産業に大きな投資が不足していることである。技術者たちは不足と遅れを一つ一つあげた。だが、資金がない。
(10月3日ハバナ発)(041004LaJornada)
128「雄牛」と「象」(米選挙余話3)
謹聴
候補者がキャンペーンで訴えたいことを何度も繰り返して演説するのは何故だろう?
それは、ことあたらしく言うことが何もないからだろうか、それとも、何か新しいことを言うリスクを冒すことを避けているからだろうか?
これは多分、ぼんやりテレビを見ている大衆にメッセージを伝える戦略の一つではあるだろう。
「メッセージというものは三回繰り返す必要がある。人間の聴取能力は、聞いたことの50%くらいしか記憶出来ないものなのだ。」カンサス大学の口頭コミュニケーションの専門家ダイアナ・カーリンは、ニューヨークタイムズの取材にこう話している。
野球のワールドシリーズのセミファイナルから選挙のディベートへ、ディベートから野球へとチャンネルを変える人もいれば、候補者の唇から出て来るよく考えられた一言一言を聴きながら一杯やっている人もいる。
野球に酒に難しい話、あとで、ディベートではどちらが勝ったかと世論調査で聞かれて、どれだけのことを答えられるのだろう?
(041014La Jornada)
<野球、酒、選挙。三題噺みたいですが、だから三回繰り返すと一つくらいは分かってもらえるのかも・・・。>
129ウリベ改革を拒否、コロンビア
十万人単位の公務員、農民、先住民、学生、反対党、民兵などが、ウリベ大統領の経済改革と再選に反対して、当地ボゴタと他の市で公共機関の24時間ストライキを行った。
こうした活動やストライキには約30万人が参加すると推定され、社会勢力と反対政党が支持率の低下に悩む大統領に対して起こした、この二年間で最大の抗議行動。
この国最大の組合組織である「労働者連合センター」は、こうした組合の活動には60万人の国家公務員が教育、保険、裁判所の管理部門などから参加したとしている。
一方、政府は経済のカギとなる石油生産、国際貿易、銀行、テレコミュニケションなどには影響がないと言明している。ディエゴ・パラシオ社会保護大臣は、抗議の権利は保障されているが、勤務につかない労働者に対しては給与面での制裁があるだろうと述べた。
「労働者と左派民主政党は連合し、この活動を通じて、アメリカとの自由貿易協定の締結、それに資金を社会投資に回すことなく対外債務を支払わせるためにIMFが押し付けている年金や税の改革に反対していく。」参加団体はこう説明する。
また、「ワシントンの押付けだけに応えるウリベ大統領に何ができるかを知った」以上、その再選にも反対し、さらに、体制の安全のみを考える政策に反対し、数十人の組合幹部の暗殺を非難し、反政府勢力への弾圧をやめるよう要求している。
抗議行動は、首都中心のボリビア広場のほか、メデジン、カリ、ブカラマンガ、バランキージャ、カルタヘナなどの地でも、警察、軍の取り締まりや法の厳しい適用の中、行われた。行動には、「民族の日」に合わせて、60万人の先住民を代表する最強組織の一つ「コロンビア先住民機構」も、執拗でいっそう緻密になったネオリベラリスムの犠牲になることを拒否して参加する。
当局は、当日は平穏のうちに過ぎ、一時的な道路のブロックがあり、また警察がウリベ大統領の遊説先での爆弾の処理を行うなど、単発的な事件に終わったと報告している。
(訳注:「民族の日」はコロンブスの「アメリカ発見」の日。発見は、国により、人により受け止め方が異なる。)
(10月12日サンタフェ・デ・ボゴタ発)(041013La Jornada)
130コロンブスの到着に抗議(民族の日その1)
<中学の時の英語の教科書に、コロンブスのアメリカ発見の歴史的快挙が載っていました。1492年10月12日、長い旅の後、ついに水平線の上に陸地が現われ、マストに登っていた水夫が"Land, land!"と叫びます。そして、コロンブスの一行は、インド人と信じていた原住民(いまは先住民)に恭しく迎えられます。これが「アメリカ大陸発見」の話ですが、発見された方はそうは思っていません。この日に関する2つのニュースをお送りします。まずは発見された方から。>
ベネズエラ、アルゼンチン、ボリビア、中央アメリカの諸国で、農民、先住民をまじえた何千人もの市民が、抗議の意志を示しながら、クリストバル・コロン(コロンブス)のアメリカ到着を思い起こす。多くの場合、先住民のスペイン人に対する降伏をブッシュ政権の支配政策と重ね合わせながら。
ベネズエラ政府は、この日、「先住民抵抗の日」を公式行事として国立墓地で祝った。このあと、デモの参加者が、コロンとその乗組員の到着が歴史上最大の虐殺の引き金となったとして、カラカスの中心街にある銅像を破壊した。デモ隊は、銅製の百年記念の像を壊し、持ち去る前に、コロンの「裁き」をし「有罪」と判決した。また、興奮して、コロンにプラカードをひっかけたり落書きをし、殺戮を非難した。
「これは歴史的な遺産ではない・・・、征服、血と銃火のグロバリゼーションだ。」抗議活動に参加した哲学科の学生は言う。非難は1492年10月12日のスペイン人の侵入とその後の先住民の殺戮に向けられる。
この後、カラカス警察は、像の破片は回収され、5人が逮捕されたと発表した。
チャベス大統領が出席した公式行事では、先住民の反抗のリーダー、グワイカプロの遺体がある国立墓地で、彼のスペイン人に対する抵抗を讃えて花が贈られた。伝えでは、征服者によって生きたまま焼かれたという。
チャベス政権の三年目、先住民抵抗の日を祝う場で、内務大臣のヘセ・チャコンは、こうした行事を通じて、先住民の文化的伝統を認識し、コロン到着後に力によって侵入しようとしたスペイン人の行為を拒否する姿勢を示している、と発言した。
アルゼンチンでは、ときあたかも統計センサス院が国内の先住民の数などを調査・分析する中、先住民の組織が「反祝祭」の行動を進めた。人権大臣のエドワルド・ルイス・ドゥワルデは、法務大臣に「民族の日」を「文化遭遇の日」と改めるよう提案した。
ボリビアでは、鉱業会社が環境規制法を守らないとして、ポトシとラパスで先住民共同体が抗議行動を行った。農民のリーダーは、我々は公害の矢面に立たされ、国際的大企業が自分たちの社会で環境実験をし、自然を破壊していることにもう我慢がならない、と述べた。
グアテマラでは、ノーベル平和賞受賞者のリゴベルタ・メンチューが、アメリカとイギリスが反対しているが、国連に対して先住民の権利に関する国際宣言をするよう要求した。メンチューは、この日はこうした要求を国際機関に突きつけ続けるのに適した日だと強調し、グアテマラ政府に対しても、先住民に対する差別的行為を根本的に廃止するよう求めた。
また、数千人の農民、労働組合、教師がアメリカとの自由貿易協定と先住民への差別に反対し、彼らの土地に対する権利を要求した。
同様な抗議行動がニカラグアでも、中米とアメリカとの間の汚職や協定に対して繰り広げられた。エルサルバドルとホンジュラスでは、10月12日への抵抗と自由貿易へに反対から、農民と左派の勢力が集まった。パナマでは、労働者と農民が社会保険プランに反対し、彼らの権利を尊重するよう要求した。
一方、ニューヨークではコロンの名誉を讃えて、イタリア系アメリカ人が伝統の祝祭を行った。
ところで、数多くの記念行事が開催されたスペインでは、コロンの到着から512年後の今年3月11日、マドリッドで14人のラテンアメリカ人がテロのため亡くなっている。
(10月12日カラカス発)(041013La Jornada)
131大統領の罷免要求、ニカラグア
メキシコのLa Jornadaが10月9日のAFP電として伝えるところでは、ニカラグアの右派、憲政自由党(PLC)は9日、エンリケ・ボラーニョス大統領の罷免を要求して、議会で審議する用意があることを明らかにした。PLCがプレスに渡した発表によると、「PLCは共和国会計検査院(CGR)の決定を受け入れることし、国会での審議に付することとした。」
CGRは7日議会に対し、2002年の大統領選挙キャンペーンで使われた資金の出所について、ボラーニョスが調査に協力しないことから、国会に対して罷免を要求した。
PLCの党首は前大統領のアルノルド・アレマンで、大統領時代の汚職で20年の刑を受けている。
さらに、15日付の同紙は、同日、ボラーニョス大統領が選挙資金の出所についての説明を拒否し、調査を妨害したことから、議会はその罷免の可否を審査する特別委員会を設け、委員を指名したと伝えた。
4人のCGR議員、2人の大統領支持派、1名のニカラグア・キリスト道党(PCC)で構成する、大統領議会議院運営委員会の特別会合で、会計検査院の審議要求は承認された。刑務所から指示するアレマン前大統領と野党サンディニスタ国民革命戦線(FSLN)の党首ダニエル・オルテガが、ボラーニョス政権と対峙することに合意して実現したもの。
特別委員会は、会計検査院の申し出が根拠あるものか審査する。
ニカラグア憲法では、議会91議席の3分の2の賛成で大統領を罷免することが出来るが、PLCとFSLNは合わせて80の議席を保有している。
ボラーニョスはこの知らせをリビアからの帰りの便の中で知った。
(10月9,15日マナグア発)(041009,041015)
(訳注:外務省ホームページから)
1990年4月:チャモロ政権発足。同年6月、コントラが武装解除・解体完了を宣言、サンディニスタ人民軍が8万人から1万5千人に兵力削減、内戦は実質的に終了。
1997年1月:アレマン政権発足。
2001年11月:総選挙、ボラーニョス前副大統領が圧倒的支持を得て選出。
2002年1月:ボラーニョス政権発足。汚職撲滅を掲げ、マネーロンダリング等の罪でアレマン前大統領を逮捕、訴追
2003年12月:第一審がアレマン前大統領に禁固20年
132非常任理事国に当選、アルゼンチン
アルゼンチンは16日、国連安全保障理事会の非常任理事国に当選した。今回改選の5つのポストに当選したのは、デンマーク、ギリシャ、日本、タンザニアとアルゼンチンで、来年1月から二年間の任期である。これらの国は、アンゴラ、チリ、ドイツ、パキスタン、スペインと交代したもの。
ブラジル、アルジェリア、ベニン、フィリピン、ルーマニアの五か国は引き続き残り一年の任期を務める。
(ニューヨーク発)(041016La Jornada)
133領事「ラ米は征服で進歩」と発言、スペイン(民族の日その2)
<頭でっかちな外交官、征服者の論理そのもの>
アルゼンチンのコルドバに駐在のスペイン領事、パブロ・サンチェス・テランは、512年前スペインがアメリカを征服した、その名誉を取り戻すため、本来の原住民だけの文明では、この大陸はいまより「もっと悪いもの」になっただろう、と発言した。
「インカ、アステカ、スー、アパッチ、マプーチェ、彼らは一部の歴史家や民俗学者から理想化されているが、帝国的でどう猛な性格を持つ種族であり、そうした文明のみのもとでは、この大陸の状況はいまよりずっと悪かったろうし、これからもそうだろう。」10月12日の式の中で領事はこう語った。
さらに、「スペイン文化のアメリカ大陸への貢献は、ポジティブで、ヨーロッパ語と、カトリックだろうがプロテスタントであろうがそれはとにかく、キリスト教をもたらした。私の意見では、いま我々がインカやアステカの君主制の下にあることに比べれば、スペイン人のもたらしたものによって、より良いものになっており、これを積極的に評価してよい。」
こうした発言をした領事の退去を求める様々な論争が起こったことから、サンチェス・テランは、「もはやほとんど消えてしまった先住民文明の「恵み」を再認識しつつ、評価すべき面は、スペインとポルトガルが、単一の言語と信条を持つラテンアメリカ人という新しい民族を生み出したことだ。」と述べ、発言を修正した。
1980年のノーベル平和賞受賞者アドルフォ・ペレス・エスキベル(アルゼンチン人)は、スペイン国家代表の「このように旧弊で抑圧的なメンタリティ」を「悲しむべきこと」と評価し、スペイン政府に対し、このような人物を引き上げさせるよう勧告すると述べた。
(10月13日ブエノスアイレス発)(041014La Jornada)
134石油企業の脅しを非難、ボリビア
ボリビア下院エネルギー炭化水素委員会事務局長のナフタリ・メンドサ議員は、石油企業などが、議会で審議中の炭化水素法にブレーキをかけようとするあからさまな意図で、国会を脅したことを、10月9日明らかにし、「炭化水素法を議会で取り上げないよう、複数の議員だけでなく、政府も脅迫を受けた。私はボリビア全体の社会に対して、新たな炭化水素政策を打ち立てるため、こうした厳しい戦いで我々を支援してくれるよう要請する。」と述べた。
(ラパス発)(041012La Jornada)
135「雄牛」と「象」(米選挙余話4)
本当のことを言ってる?
昨夜のディベートを見ていたニューヨーク警察の刑事が、被疑者に対して質問するときにいつものやり方を使い始めた。彼が見ていると、ディベートの間中、出番のときのブッシュ候補は繰り返し瞬きをしていたが、あるときには2分間に100回の瞬きをした。被疑者がこのように瞬きをするときには、嘘をついていることがほとんどだ、と刑事は言う。
(041015La Jornada)
136ボリビアガスの買付けを増加、アルゼンチン
アルゼンチンのキルチネル大統領は、14日ボリビアのメサ大統領と会談、同国からのガス輸入を一日当たり2000万立米増やす契約に調印する。
アルゼンチンは、7月にボリビアとの間で650万立米(日量、以下同じ)の契約を結び、現在400万立米の供給を受けている。今回の調印で、これが2650万立米になり、ボリビアにとって、ブラジルに次いで2番目の購入国になる。
ボリビア大統領は、この契約が現在国会で審議中の炭化水素法の可決につながるだろうと表明した。
一方で昨日、ボリビア下院のNFR(共和新勢力)とMAS(社会主義運動)は大統領に対し、新しい炭化水素法が公布されていないこの時期は、いかなる国との契約も調印しないよう要請した。両勢力は炭化水素の所有権の回復と私企業への税を少なくとも50%にすることを主張している。
(041014ブエノスアイレス発)(041014Clarin)
137イタリアも撤退プラン
アメリカにもう一つ裏目の動きが出てきた。イタリアは18日、2005年のイラクの選挙後にイラクから軍を撤退させることも視野に入れた計画を明らかにした。一方、イギリスのジョフ・フーン国防相は、アメリカから英国軍を軍事的に見て危険な地域に展開するよう要請のあったことを認めた。英国はこの要請を検討するとしている。
イタリアのフランコ・フラッティーニ外相は、「イタリアは三段階の計画を持っている。第一段階は選挙である。真の選挙となるよう、また来年1月に実施出来るよう共同で努力したい。第二段階は国民に正当と認められた新しいイラク政府の樹立である。最後の段階は、他の国々特にアラブの国々がこの地に駐在してくれるよう手を打つことである。」
外相は日程には触れなかったが、この発言はイタリアがイラクから撤退することを示唆したものと受け止められている。
一方イギリス政府は、現在アメリカが抑えている軍事的に危険な地域に、イラク南方の英国軍の一部を移して欲しいとのアメリカの要請を検討していることを、国防相が国会で認めた。「そうした要請を受けたことは事実であり、それに対する結論はいっさい出していない。」
10月10日にあったこの要請は、英国軍をスンニ派の反抗の中心であるバグダッドやファルージャに送るものではないとし、19日にイラクの米国駐留地域に専門家を派遣し、その報告を受けると、国防相は付け加えた。
イギリスの政治家や評論家は、大統領選を二週間後に控えてイラク戦争を厳しく問われているブッシュ大統領を支える手だてを、ブレアー首相が模索していると説明している。英国紙によると、650名の兵士がバグダッドの外、イスカンダリヤやラティフィヤに送られるのではないかと見ている。
他方、ロシアのウラディミール・プーチン大統領は、イラクのテロリストの目的はブッシュ再選を阻もうとするもので、共和党の敗戦は「テロを世界に拡大することになるかも知れない。それは国際テロリズムの勝利だ。」と述べた。
(10月18日ローマ発)(041019La Jornada)
138ニカラグア大統領を支持、中米3か国
ニカラグアの議会がボラーニョス大統領を罷免しようとしている動きを阻むため、中米4か国の大統領が、米州機構常任理事会の緊急会議を連名で呼びかけた。
政治危機にさらされ支援を求める同大統領の要請に応じて、グアテマラのオスカル・ベルヘル、エルサルバドルのアントニオ・サカ、ホンジュラスのリカルド・モドゥーロの各大統領が、マナグアで緊急の会合を持った。
この会合には、パナマの副大統領サムエル・ルイス、コスタリカとベリーズ外相の、それぞれロベルト・トバール、モイセス・カルも参加し、この会合でニカラグアの大統領は、会計検査院は2001年の大統領選の費用を明らかにしていないことを問題としているが、自分は虚偽の告発に直面していると説明した。
(10月16日マナグア発)(041016La Jornada)
139対ラ米軍事援助が急増、アメリカ
ラテンアメリカへの民間支援や民主化についてリップ・サービスのブッシュ政権は、軍事援助を拡大するという、もと来た道を辿っている。この半球に軍事展開を図り、犯罪との戦いに軍備を活用することを望み、地域の発展を後回しにしている。当地ワシントンで入手した情報は、このように述べている。
ワシントンの3つの独立機関がまとめた、人権と進歩をテーマとした報告"Blurring the Lines"(「境界がぼやけて」)の作成者は、「アメリカ軍は、2003年に2万2855人のラテンアメリカ人の訓練を行っており、これは2002年に対し52%の増加となっている。経済援助の減少する一方で、軍事的支援は増加している。」と説明する。
このような訓練支援の劇的な増加の大部分は、コロンビアに集中している。アメリカは2003年にはイラクやアフガニスタン以上の兵の訓練を行った。1999年から2003年の間に、米国がコロンビアで訓練をした兵数は2万8200人である。
同じ時期に訓練を受けた数の多い国は、ほかに、ボリビア5864人、エクアドル3509人である。
こうしたことに関して心配されることは、拡大した軍事支援の結果として、本来警察など非軍事部門が扱うべき犯罪などの問題の処理が、軍に向けられることである。
「米国の考え方とそれを実行に移すことで、ラテンアメリカの、軍事独裁からの移行が完全ではない地域において、軍と民の役割の間の境界を消しつつある。」と著者は続ける。
「我々が見るところでは、以前は麻薬やゲリラに対する戦いの手法であったものを、テロに対する戦いの新しいパッケージとして用いている。」こう言うのは、「ラテンアメリカに関する作業グループ教育基金」の専務理事リサ・ホーガードで、この情報をとりまとめた一人である。
アメリカ軍は、ラ米のカウンターパートに対し、軽犯罪対策、道路建設、環境保護など、従来は政府の文民部門が行ってきた業務を実施するよう積極的に働きかけている。
「国際政治センター」の計画部長で、もう一人の報告作成者アダム・イサクソンは、ラ米でよくあることだが、軍が国内のそうした敵に力を注いでいるうちに、力による体制の政治的な反対者まで敵に含めてしまう。」こう言う「ラテンアメリカに関するワシントン事務所」が、このレポートの第三の協力者である。
この文書の中でメキシコに関しては、国境警備が取り上げられている。同国は、X線機器、コンピュータ・システムなどの技術とこれら技術の取り扱いに関して訓練を受けている。
(10月5日ニューヨーク、ワシントン)(041006La Jornada)
140議会が前大統領の裁判を承認、ボリビア
ボリビア議会は、14日、ゴンサロ・サンチェス・デ・ロサーダ前大統領と15人の閣僚の責任を追及する裁判に入ることを承認した。理由は、大量殺人と国家への侵害で、昨年10月の弾圧で56人の死者を出し、前大統領もこれにより罷免されている。
罷免は上下両院の投票の3分の2の賛成で成立するもので、反対が13、白票が1であった。この結果、最高裁は裁判手続きに入ることができる。
当時副大統領で大統領職を継いだカルロス・メサ現大統領は、前職者に対する国会の歴史的決定を歓迎し、「これにより民主主義の強化と国民の国家への信頼が高まった。」と発言した。
ボリビア国内では、前大統領に対する裁判への道が開けたことは、国民の勝利だと受け止められている。前大統領は、74年の人生のほとんどを過ごしたワシントンに現在も住んでいるが、1992年から1997年までと2002年8月から2003年10月までの2回の政権において、自由化政策と特色とした。
数百人の人々が人権擁護派とともに、13日の審議開始から夜明けまで国会外で待機していたが、国会の結論が出ると少なくとも3千人が集まりこれを祝った。
議会の野党のリーダー、エボ・モラレスは、現在ラパスに向かって行進中で18日には到着すると思われる農民にとっても喜びであるが、1年前の事件の犠牲者の家族やボリビア人全員にとっても喜びだと述べた。
モラレスは90日以内に裁判が開かれない場合には、新たな行動を起こすと、期限を切っていた。
これは最近のボリビアでは3つ目の裁判で、1995年以来30年の刑に服している独裁者のルイス・ガルシア・メサ、最高裁の長官であったエドゥガル・フェルナンデスの例がある。
(10月14日ボリビア発)(041015La Jornada)
141ペロンの害は大きい、ロックフェラー
アメリカの億万長者デイビッド・ロックフェラーは、現在の経済危機でアルゼンチンがどこに向かっているのかわからないが、元大統領のドミンゴ・ペロンが「アルゼンチン人に対して多大の害を与えた。」とした。
ロックフェラーによれば、「アルゼンチンには強い民主的なリーダーがいない」ので、「余りにも長い間、数多くの独裁者のなすがままになり、それがこの国のためにひどく悪い結果をもたらした。」
(10月14日ブエノスアイレス発)(041014La Jornada)
142キューバ人へのビザ発給増加、アメリカ
アメリカのキューバ人へのビザ発給は、今年2万3750人で前年に比べ2000人の増加となっている。アメリカ政府は、ハバナの在外事務所を通じて、キューバに対して、出国を求めている各種専門家の要望を認めるよう要求した。
アメリカ側の発表によると、ブッシュ政権は公約のとおり、移民を「安全に法を守って秩序正しく」認めた結果、9月に終わる会計年度でアメリカ向けの移民は増加したとし、今度はキューバが、ワシントンのビザを獲得した1600人の出国を認める番だとした。そして、「キューバは、医師と情報の専門化を差別的に出国を認めない措置を辞めるべきだ。」と主張した。
一方、キューバは国内で大学教育を受けたものの出国は、アメリカによる「頭脳流出」の危険があるとして、出国を認めていない。
キューバとアメリカは、1994年に移民協定を締結しており、1995年に施行されているが、それによると、アメリカは移民を望むキューバ人2万人にビザを発給することとしている。
(10月2日ハバナ発)(041003La Jornada)
143ニカラグア、大統領罷免のための委員会設置へ
米州機構のルイジ・エウナウディ事務局長代行とアルスティデス・ロジョ常任理事会議長は、ニカラグア議会にエンリケ・ボラーニョス大統領の罷免問題を扱う委員会を19日に設けるとの連絡を得たと発表した。
米州機構の二人は、2001年選挙資金に関する情報を隠したと告発されている大統領を支援する中米諸国の大統領の要請を受けて、当地に到着したもの。
右派の立憲自由党(PLC)は、大統領選ではボラーニョスを支持したが、のち、大統領がPLCのアルノルド・アレマン前大統領をマネー・ロンダリングの罪で20年の刑に処したことから、彼から離れた。
(10月19日マナグア発)(041019La Jornada)
144地方選で大敗、エクアドル大統領
エクアドルのルシオ・グティエレス大統領の愛国社会党(PSP) は、17日の地方選で大敗、一方、キリスト教社会党(PSC)が多くの市と州で勝ち第一党の地位を占め、民主左翼(ID)も地歩を固めた。
グアヤキルでは、最初の発表でPSCのハイメ・ネボが67%を得て再選、グアヤキルが州都のグアヤス州でも同党のニコラス・ラペンティが51%の得票率で再選を果たした。
首都キトーでは、退役将軍のパコ・モンカーヨ(ID)が58%を得て再選された。
この選挙結果は、支持率14%、信頼率6.5%のルシオ・グティエレス大統領にとって厳しい試練である。政治消息筋は、「政権党は手痛い敗北を喫した。我々は2000年の選挙の時に現在の大統領を選んだ誤りを繰り返さないだろう。」と述べた。
今回の選挙では、パイロット・プランの形で、エクアドルではじめて電子投票が採り入れられ、投票全体の0.7%がこの方式で実施された。
また、監視に当たった米州機構は、投票は正常に進んだとコメントしている。
(10月17日グアヤキル発)(041019La Jornada)
145カストロ議長転倒
カストロ議長は20日夜、ハバナから300キロ東のサンタ・クララの芸術科中等学校の卒業式で転倒、その後の経過については明らかにされていない。
緑オリーブ色の軍服のカストロは、エルネスト・チェ・ゲバラ広場の演壇で挨拶をしていた。教育文化政策についての話が終了し、そこから引き下がろうとしたときに事故が起こった。
カストロが公の場でこうした事故に見舞われたのは、これが二度目である。前回は2001年6月23日朝のことで、ハバナ市のエル・コトロ市役所のミーティングの際に気を失った。
テレビはこの夜の転倒の瞬間の様子を詳しくは伝えていないが、全景を撮った場面から、椅子の正面部分で見慣れない動きをしている様子が窺えた。
数秒後、マイクロフォンに向かい椅子に座ったカストロが映り、自身に起こった事故について説明した。何事かは確かではないが、おそらく何か変事があったらしいと説明した。
「私はピンピンしている。私はこのことで君たちを心配させることだけが辛い。」
「自分がどのように倒れたか写真を見るのが楽しみだ。国際報道各社もそれを手に入れて、間違いなく明日の新聞の一面を飾るだろう。それを残念には思わない。むしろ幸せで一杯だ。」カストロはこう付け加えた。
議長はさらに、「この卒業式は人生で最も愉快な経験だった。回復のためには何でもする。」と語った。
最前列の椅子に座って、カストロは「君たちがどのように見ているか言ってみようか。」と言い、「ギブスをはめたって働ける。」
「ほら、カートがこっちにやってくる。救急車で帰るのはいやだからね。」カストロの一言一句は広場の人々に聞こえ、またラジオとテレビでも聞くことが出来た。
「ジープで帰る。」提供されたカートを断り、「このカートは好きじゃない。」
カストロは自分を運ぼうとするカートを面白がり、さらに訊ねる。「ジープはないか?」それからマイクに向かって話しかけた。「よし、ジープがないなら、気に入らないが、これで皆さんと失礼しよう。一つだけお願いがある。芸術家が沢山いるんだから、この式を続けて欲しい。楽しんで下さい。悲しみは嫌いだ。皆で喜んで欲しい。」
カストロは退場した。そして言われたとおり、式は音楽をまじえて続けられた。
(10月20日ハバナ発)(041020La Jornada)
146台風「とかげ」で死者61人、日本
<「蜥蜴」!誰がどこでこんな命名をしているのでしょうか?台風23号のことでしょう。起きて間もないので、目を擦って見直しましたが、やっぱり間違いなく、"Tokage(lagartija)"とありました。ただ、辞書では「ヤモリ」でしたが。まさか、このあと、"Hebi"とか、”Wani"とか・・・>
ここ10年で最大で最強の台風「蜥蜴」が日本を襲い、被害は死者61人、行方不明者21人、負傷者300人を出した。最も被害を受けたのは国の南西部で、当局は1万8000人を避難のために立ち退かせた。
小泉純一郎首相は、「被害は甚大だ。」とし、非常事態の地域に担当大臣を派遣した。
(10月22日東京発)(041022La Jornada)
147ニカラグアに警告、アメリカ
「ボラーニョス大統領の罷免は我々のニカラグア援助にとって大きな問題になるだろう。」アメリカのバーバラ・ムーア駐ニカラグア大使は警告した。「援助のドルのことは横に置くとしても、このような動きはニカラグアの民主的発展を後戻りさせるだろう。」
ニカラグアは、ブッシュ大統領が設けた「ミレニアム資金」の16受益国の一つである。
ボラーニョスは、選挙キャンペーンの資金については、完璧な報告を会計検査院に提出済みで、いま求められているものは義務づけられているものではないと説明し、これは反対派の陰謀だとしている。また、大統領は昨日、米州機構のミッションの訪問を受けて、その支持を取り付けている。
サンディニスタのリーダーで元大統領のダニエル・オルテガは、彼の属するサンディニスタ民族解放戦線(FSLE)としては、ボラーニョス罷免を意図していないが、大統領はいまのニカラグアの危機情勢の責任を負うべきだと述べた。オルテガはさらに、いずれにせよ、この件を審議する委員会の委員指名が行われる11月まで時間があるとした。
議会では野党が多数を占めている。
(10月20日マナグア発)(041020La Jornada)
148チャベス、カストロを見舞う。アメリカも匿名コメント
ベネズエラのチャベス大統領は、21日未明、キューバのフィデル・カストロ議長と連絡を取り、20日夜の転倒事故についての懸念を表明した。
一方、アメリカ国務省当局者は、匿名でこの事故を利用して皮肉った。
「落下傘の着陸が巧かったらよかったのにと思う。横向きになって手をつき半回転すればいいのだ。」軍隊では落下傘部隊にいたチャベス大統領は、着陸の仕方をこう説明する。
チャベスは、滞在中のバリーナス州住民にカストロのことを話し、キューバ革命指導者を賞賛した。
ワシントンでは、国務省の当局者が、この事故について問われ、「ずっと前からカストロが倒れるのを待っていたが、我々の頭にあるのはこの倒れ方ではない。」と述べた。
アメリカのテレビ・ネットワークは、転倒場面を広く報じている。キューバ系アメリカ人が多く住んでいるマイアミでは、番組はこの事件に集中している。
(10月22日AFP、DPA)(041022La Jornada)
149カストロ議長、健在を強調
ベッドの中から、カストロ議長は20日の公務の中で転倒したのちも、引き続き権力を維持していることを明らかにした。この転倒で、上腕骨にひびが入り、左膝は8つの破片に割れる骨折となったが、手術は成功した。
テレビの中で読まれたカストロのメッセージによると、意識を失うことはなく、局所麻酔のみで手術を受けたと伝えた。
長いメッセージの中で、78歳のキューバのリーダーは、サンタ・クララ市にあるエルネスト・チェ・ゲバラ革命広場での前夜の転倒から始まって、その後について詳しい話をした。当日は、3000人の学生の卒業式を主催していた。
カストロは、「国の現状から重要な問題が山積しており、医師団に対して、これに対処するためには一般の麻酔を止めて欲しいと言った。このため手術中も、手術室の近くにいたそれぞれの部署の長と、外科の手術着を着たままコンタクトを取ることが出来た。この間、引き続き、予期しない事故で起きた状況に対応するために、情報を受け指示をしていた。」
「転倒した瞬間から、ほかの仲間とともに、私がなすべき仕事を止めることはなかった。今夜、このことを皆さんに伝えたい。」カストロは語った。
このように、議長は自身の緊急事態にもかかわらず、国内の政治的コントロールを果たしていることを強調し、自らの言葉と語りで国民にそれを印象づけた。
カストロは、広場中央の演壇から降りて自分の席に戻ろうとしたときに事故が起こった、その際、階段に気づかずに踏み外した、と説明した。
「全くの本能で、私の腕が前に出て、ショックを和らげてくれた。その代わりに、私の顔と頭が階段に強く当たった。これは誰のせいでもない。全く私自身の責任だ。」
議長は、この事故直後、聴衆とラジオ・テレビに語った後、椅子に座り、少なくとも骨折がある様子で、車の後部座席に乗りそこを立ち去った。
その後、サンタ・クララの、ある家に運ばれ、診察を済ませると担架と救急車でハバナに運ばれた。「痛みと色々な兆候から見て、きちんとした検査と外科的処置がすぐに必要なことは明らかに見て取れた。」
カストロは語る。「救急車には自分の特別秘書のカルロス・バレンシャーガと数人が付き添った。途中、式場にいた卒業生から連絡があり、ベネズエラ大統領のウーゴ・チャベスから電話があったと聞いた。」
それから、担架と肩を借りて革命広場に入り、直ちに大統領が執務をする建物の小さなクリニックに向かった。「膝蓋骨は8つに壊れていた。」カストロは詳しく説明する。「それぞれを見たし、検査の様子も見ていた。」
「専門家と患者の共通の意見の一致として、膝の手術と、右腕を簡単な吊り包帯で止めることが必要だった。」
手術は3時間15分かかり、「整形外科医は破片の一つ一つを元の位置に納め、織物職人のようにきっちりと固定し、ステンレス・スチールの細い糸で縫い合わせた。金細工師のような仕事だった。」
カストロの話は続く。脊椎を通して鎮痛剤を使うことのないように医師に要請した。手術の後、左足にギブスをし、右手を固定した。
「キューバの皆さん。これは全く忘れることの出来ない経験だ。我々が生きているこの状況の中、一分たりとも無駄に出来ないとき、専門家と患者が一緒に状況を分析し、完璧に協力した。」
カストロは、今後もうまくいくし、支援のメッセージに感謝していると付言した。いつもの習慣の通り、議長はメッセージにサインをし、日付を書き込んだ。2004年10月21日午後7時35分。メッセージの前の方の部分は、早朝3時14分に出された。
(10月21日ハバナ発)(041022La Jornada)
150防備不足で命令違反、アメリカ
米軍輸送部隊の10人の兵士が、治安の悪化と守護の不十分なことから、上官の命令に従わず、イラクでの初めての命令違反のケースとなった。
ミシシッピー州ジャクソンの地方紙が伝えるところでは、19人の兵がバグダッド北のタジの燃料をトラックで運ぶ命令を拒否した。「トラックに防弾の守りがなく、車自体も高速で走れません。単純な話で、敵地の中で安全が確保されていないのです。」命令に従わなかった兵士の一人、ラリー・O・マコック軍曹の妻、パトリシア・マコックは言う。
兵士たちは、燃料輸送用のトラックの整備が良くないこと、ヘリコプターなどによる輸送の支援が十分でないこと、運んだ燃料も汚染で使えない、などと非難する。
自分の娘のアンバー・マクレニーが拘束されているテレサ・ヒルは、地元紙にトラックの速度は時速40キロだと話している。「待ち伏せされて撃たれるのは99%確実です。」
ペンタゴンは、CBSに対して、19人の兵士は釈放されたとし、彼らの心配は正当なものだと認めた。
パトリシア・マコックもCBSに対して、「車両の点検が行われており、装甲が施されるようです。」と話している。
イラクの米兵士は、車両への適切な装甲のないことに不満を漏らしており、ペンタゴンが十分な装備を用意しないため、兵士の家族は防弾チョッキなどの装備を自前で送っているものもある。
いまのところ、この出来事自体は十数人の兵士の行動に限られており、イラク駐在の米軍兵士に拡がる兆候はない。
しかしながら、イラク内での問題としては大きなものにならないものの、選挙戦でのブッシュ大統領には、イラク情勢が悪化し安全確保のための装備が十分ではないと非難しているケリー候補の攻勢がいっそう強まることから、重荷になりそうである。
この事件はイラク国内の安全が不確かになっていること、米兵の守護が不十分であることをまざまざと示すものである。ペンタゴンはこうした問題のあることを認めている。
CBSニュースは今夜の番組をこう締めくくっている。「イラクにいる兵士たちは、自分たちの役目が危険を冒す価値があるものなのかと考え始めているのではないか?」
(041015ワシントン、ニューヨーク発)(041016La Jornada)
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